脳卒中のリハビリに鍼は役立つ?
脳卒中(脳梗塞・脳出血)の後遺症として、
* 手足の麻痺
* 歩きにくさ
* 手が開きにくい
* 足が思うように上がらない
* 肩や腕の痛み
* 身体のバランスの崩れ
などに悩まれている方は少なくありません。
リハビリを続ける中で、
「鍼灸も受けた方がいいですか?」
「麻痺は鍼で治りますか?」
「脳卒中には鍼灸が効くと聞いたのですが本当ですか?」
このようなご相談をいただくことがあります。
結論からお伝えすると、
鍼灸だけで脳卒中の麻痺を治すことはできません。
これは現在の医学でも同じ考え方です。
しかし一方で、近年では鍼灸がリハビリを行いやすい身体づくりや、運動学習を支える可能性について研究が進められています。
つまり、
「鍼灸かリハビリか」ではなく、「鍼灸とリハビリをどう組み合わせるか」
が重要なのです。
越谷市でリハビリと鍼灸を行うACPHYでは、脳卒中後の回復を「脳・神経・身体」の3つの視点から考えています。
今回は、「脳卒中に鍼灸は効果があるのか?」という疑問について、科学的な考え方を交えながら5つのSTEPでご紹介します。
⸻
脳卒中ではなぜ身体が動かなくなるのか?
「麻痺」と聞くと、多くの方は筋肉が弱くなった状態をイメージされます。
しかし、実際には筋肉だけが原因ではありません。
身体を動かすためには、
脳
↓
神経
↓
筋肉
↓
身体が動く
という流れが必要です。
脳卒中では、脳の一部が障害されることで、この命令の通り道がうまく働かなくなります。
その結果、
* 力が入りにくい
* 思うように動かせない
* 手足が突っ張る
* バランスが崩れる
などの症状が現れます。
さらに脳卒中では、「動かす力」だけでなく、
* 足裏の感覚
* 手の感覚
* 関節の位置を感じる力
* バランス感覚
なども低下することがあります。
つまり脳卒中のリハビリでは、
筋肉だけを鍛えるのではなく、脳へ正しい情報を届けることがとても重要になります。
この考え方が、近年の脳科学や運動学習の基本となっています。
STEP1 鍼は麻痺を治すものではない
まず最初に知っていただきたいことがあります。
それは、
鍼灸は「麻痺を治す魔法の治療」ではない
ということです。
インターネットでは、
「鍼で麻痺が改善した」
という情報を見ることがあります。
もちろん症状が改善する方もいます。
しかし、それを「鍼だけの効果」と考えるのは適切ではありません。
脳卒中からの回復には、
* 発症からの期間
* 障害の程度
* リハビリの内容
* 日常生活での活動量
* 本人の体力
など、多くの要素が関係しています。
鍼灸はその中の一つであり、
身体を回復しやすい状態へ導くためのサポート
として考えることが大切です。
私たちACPHYでは、
「鍼を打てば治る」
という考え方ではなく、
「リハビリの効果を引き出しやすい身体をつくる」
ことを目的に鍼灸を取り入れています。
STEP2 鍼は脳へ「感覚入力」を届ける
では、なぜ鍼灸が脳卒中のリハビリで注目されているのでしょうか。
その理由の一つが、
感覚入力です。
私たちの皮膚や筋肉には、多くの感覚受容器があります。
鍼が皮膚や筋肉へ刺激を与えると、その情報は神経を通って脳へ送られます。
つまり、
鍼は脳へ「ここに刺激があります」という情報を届ける手段でもあります。
脳卒中では、この感覚入力が弱くなっている方が少なくありません。
すると、
「足がどこについているか分からない」
「手を動かしている感覚が少ない」
といった状態になることがあります。
このような状況では、運動だけを繰り返しても脳が十分に学習できない場合があります。
そこで鍼灸によって感覚入力を増やし、その後にリハビリを行うことで、脳が新しい動きを学びやすくなる可能性が期待されています。
もちろん、すべての方に同じ効果が得られるとは限りません。
STEP3 鍼とリハビリを組み合わせる意味
ACPHYで最も大切にしているのは、
「整えてから学習する」
という考え方です。
例えば、
肩の筋緊張が強い状態では、腕を上げる練習をしても正しい動きが学習しにくくなります。
足の感覚が入りにくい状態では、歩行練習を繰り返しても効率よく学習できないことがあります。
そこで、
まず鍼灸によって身体を整え、
その後にリハビリで正しい動きを繰り返す。
この流れを作ることで、
脳はより効率よく新しい運動を学習できる可能性があります。
つまり、
鍼灸はゴールではありません。
STEP4 科学的には鍼灸でどのようなことが起きているの?
「鍼灸は昔からある治療だから、科学的な根拠はあるの?」
このような質問をいただくことがあります。
近年では、MRIやfMRI(機能的MRI)、神経生理学、超音波検査などの研究が進み、鍼刺激によって身体や脳にさまざまな反応が起こることが報告されています。
ただし、ここで大切なのは、「鍼灸が脳卒中を治す」と証明されているわけではないという点です。
現在の研究では、リハビリを行いやすい身体の状態をつくる可能性について、多くの研究が進められています。
例えば、鍼刺激によって期待されている反応には次のようなものがあります。
* 痛みを抑える神経系の働き(下行性疼痛抑制系)の活性化
* 筋肉の過剰な緊張(痙縮)の緩和
* 局所の血流改善
* 自律神経のバランス調整
* 感覚入力の増加
* 脳の運動野や感覚野の活動変化
これらの反応は、脳卒中後の身体にとって「動きやすい状態」をつくる一助となる可能性があります。
しかし、研究結果にはばらつきもあり、すべての患者さんに同じ効果が得られるとは言えません。
だからこそ私たちは、「鍼灸を受ければ良くなる」という考え方ではなく、一人ひとりの身体の状態を評価し、その方に合ったリハビリや運動療法と組み合わせることを大切にしています。
STEP5 回復を決めるのは毎日の積み重ね
脳卒中後の回復には、「特別な治療」よりも大切なものがあります。
それは、毎日の積み重ねです。
鍼灸を1回受けただけで、麻痺が劇的に改善することは現実的ではありません。
また、週に1〜2回リハビリを受けるだけで十分というわけでもありません。
脳には「神経可塑性(しんけいかそせい)」という性質があります。
これは、経験や反復によって脳の神経回路が変化し、新しい動きを学習する力です。
つまり、正しい動きを繰り返し経験することで、脳は少しずつ変化していきます。
だからこそ大切なのは、
* 鍼灸で身体を整える
* リハビリで正しい動きを学ぶ
* 自宅で自主トレーニングを続ける
* 日常生活の中でも身体を使う
このサイクルを継続することです。
「昨日より少し歩きやすくなった」
「コップを持つのが少し楽になった」
こうした小さな変化を積み重ねることが、将来の大きな変化につながります。
回復は一直線ではありません。
良い日もあれば、思うようにいかない日もあります。
よくある質問
-
Q
鍼灸だけで麻痺は改善しますか?
A鍼灸だけで麻痺が改善すると断言することはできません。 現在では、リハビリや運動療法と組み合わせることで、身体を動かしやすい状態づくりをサポートする方法として活用されています。
-
Q
発症から時間が経っていても受けられますか?
Aはい。脳卒中の発症から時間が経過していても、症状や身体の状態に応じて鍼灸やリハビリを取り入れることは可能です。
-
Q
鍼は痛くありませんか?
A使用する鍼は髪の毛ほどの細さです。 刺激の感じ方には個人差がありますが、「思っていたより痛くなかった」と話される方が多くいらっしゃいます。 刺激量も、その方の状態に合わせて調整します。
-
Q
保険は使えますか?
A保険適用の可否は症状や制度によって異なります。 また、自費リハビリでは時間や内容に制限が少ないため、一人ひとりの目標に合わせたプログラムを組みやすいという特徴があります。 詳しくはご相談ください。
ACPHYが考える脳卒中×鍼灸
ACPHYでは、鍼灸を「単独の治療」としてではなく、リハビリの一部として考えています。
私たちが大切にしているのは、「なぜその動きが難しいのか」を分析することです。
歩きにくさの原因が筋力だけとは限りません。
感覚の低下、姿勢の崩れ、関節の硬さ、筋肉の過緊張、身体の使い方など、さまざまな要素が影響しています。
そのため、まず身体全体を評価し、必要に応じて鍼灸を取り入れながら、
* 姿勢の改善
* 感覚入力
* 運動学習
* 歩行練習
* 自主トレーニング
を組み合わせてサポートします。
私たちが目指しているのは、「その場だけ楽になること」ではありません。
**「ご本人が自分の力で動ける身体を取り戻すこと」**です。
まとめ
「脳卒中に鍼灸は効果がありますか?」
この質問に対する答えは、
鍼灸は脳卒中を治す治療ではありませんが、リハビリを支える有効な選択肢の一つとなる可能性があります。
鍼灸で身体を整え、感覚入力を高め、その後にリハビリや運動療法で正しい動きを繰り返す。
この積み重ねが、脳の学習を促し、日常生活の改善につながる可能性があります。
越谷で脳卒中後のリハビリや鍼灸をご検討されている方、ご家族の回復を支えたいと考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
ACPHYでは、「脳」「神経」「身体」のつながりを大切にし、一人ひとりの目標に合わせたリハビリと鍼灸をご提案しています。
「できる」を一つずつ増やし、その人らしい生活を取り戻すこと。
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ACPHY(アクフィー) 鍼灸リハビリセンター 越谷店
| 住所 | 〒343-0845 埼玉県越谷市南越谷5-16-18墨水南越谷マンション109 |
|---|---|
| 電話番号 |
080-7109-5532 |
| 営業時間 | 月曜日:20:00~22:00 火曜日:10:00~22:00 水曜日:定休日 木曜日:20:00~22:00 金曜日:10:00~19:00 土曜日:10:00~22:00 日曜日:10:00~22:00 ※その他不定休 日により営業時間が変更になる事がございます。 ※予約制となっております。 |
| 定休日 | 水曜日 その他不定休 |
| 代表者名 | 西條 攻 |
| 最寄りの施設 | 新越谷駅(西口)・南越谷駅 徒歩10分 蒲生駅徒歩6分 |
新越谷・南越谷より徒歩約10分、蒲生駅より徒歩約6分です。
近隣に専用駐車場もご用意しております。
公共交通機関やお車でもアクセスしやすい立地となっており、店舗周囲は閑静な住宅街となっています。
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